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チャーチオルガンスタッフブログ

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ユール・ネヴァー・ウォーク・アローン・チャレンジ

新型コロナウイルスと闘っている人たちを勇気づけるために、ヨーロッパ各国のラジオ局が相次いで「You'll Never Walk Alone(人生ひとりではない)」という曲を流して結束を示したことが先日話題になりました。

この曲は、元々は『回転木馬』というミュージカルの曲で、多くのアーティストによってカバーされました。また、特にイングランドのサッカークラブ、リヴァプールFCのサポーターソングとしても有名で、その他多くのサッカークラブのサポーター達にも歌われています。

そこで、グローバル・オルガン・グループでは、この曲をオルガンで演奏した動画をインターネットにアップするチャレンジを始めました。これらの動画はヨハネスのフェイスブックページで見ることが出来ます。

https://www.facebook.com/johannus.orgelbouw

このチャレンジは誰でも自由に参加できます。どんなオルガンでも構いませんし、演奏の巧拙は関係ありません。ハッシュタグ #neverwalkalone2020 を付けてフェイスブックに演奏動画をアップしてください。

何よりも大事なことは、この困難な時期にお互いに助け合うこと、そして音楽が人々を結び付ける力を持っていることです。

素晴らしい動画を楽しんでください。そして、皆様が安全で健康でありますように。


鍵盤のお手入れと手洗いについて

新型コロナウイルスに関連して、鍵盤のお手入れや演奏前後の手洗いについて、グローバル・オルガン・グループが推奨している方法をご紹介致します。

「推奨される方法は、最初にエアースプレー缶を使用して鍵盤のほこりを取り除くことです。次に、ペーパータオルではなく、わずかに湿らせたマイクロファイバークロスを使用して、鍵盤を後ろから前に優しく拭きます。前から後ろや左右に拭いてはいけません。表面を無理にこすらないでください。白鍵と黒鍵には別々の布を使用します。頑固な汚れを取り除く必要がある場合は、研磨剤、ベンゼン、アルコールを含まない鍵盤専用クリーナーを使用してください。衛生上の目的のために、オルガニストは演奏の前後に手指消毒剤ではなく石鹸で手を洗い、完全に乾かすことが重要です。アルコールを含む手指消毒剤を使用すると、オルガンの美しい鍵盤に悪影響を与える可能性があることに注意してください。」




スウェルシャッターを手で?

先日パイプオルガンの演奏を聴きに行ってきたのですが、初めて見る光景に驚いてしまいました。それは、演奏中に助手が手でスウェルシャッターを閉じたのです。その後は演奏者がペダルを使ってまたシャッターを開けていたので、ペダルが故障していたわけではなかったのです。

普通は演奏者の足が忙しくてペダルを操作できない時は、助手がペダルを足で操作するようですが、このオルガンはそれほど大きくなく、スウェルシャッターは手が届く位置にあるので、横から足を伸ばしてペダルを操作するよりは手で閉める方が良いと考えたのでしょう。

(写真は実際のオルガンとは関係ありません。)



オルガンの足鍵盤

現在、パイプオルガンの足鍵盤の数は30鍵か32鍵が一般的です。

32鍵を必要とするオルガン曲が出てくるのは近代以降です。バッハを含め、ロマン派までのオルガン曲は30鍵で演奏可能です。

コンサートホールに設置されるオルガンは、どのような曲にも対応できるように32鍵が主流です。また、アメリカではAGOというオルガン演奏者の団体が決めた規格があって、これが32鍵と決まっています。



ヨハネスのオルガンは30鍵が標準ですが、Opus 350とEcclesia D-350は特注で32鍵にすることが出来ます。ロジャースのオルガンは32鍵が標準です。

ちなみに、ハモンドオルガンのようなポピュラー系のオルガンでは、フルスケールと呼ばれるものでも2オクターブの25鍵が普通です。

日本では足鍵盤の高さが緩やかにカーブを描いている凹型が好まれますが、ヨーロッパではフラット型が一般的です。従って日本でも教会等にヨーロッパ製のパイプオルガンが設置されている場合、足鍵盤はフラット型ということがあります。この練習用に敢えて自宅にフラット型の足鍵盤を希望される場合、ヨハネスではフラット型での生産も可能です。納品までに少しお時間を頂きますが、興味がある方はご相談ください。






パイプオルガンのオーバーホールの様子を紹介します。

住居などの建築物と同じように、パイプオルガンもおよそ15年から25年毎にパイプや部品を外しての大掃除や大規模な修繕作業を行います。今回はこの作業を写真付きでご紹介したいと思います。このオルガンはポジティフオルガンとも呼ばれ、小型で移動可能なパイプオルガンです。合唱の伴奏や、バロック時代の通奏低音、各種楽器とのアンサンブル、もちろんソロ楽器としても活躍します。




オルガンの正面です。四角い箱型で下にはキャスターが付いていて移動可能です。




内部のパイプ群。鍵盤の先に放射状に延びているアクションはキーと弁を結ぶ梃子(てこ)です。5種類の音色(ストップ)があり、金管、木管合わせてパイプは全部で280本もありますよ!上から見て、丸い頭が金管、四角いのが木管です。




パイプを出した後の様子、中はほぼ空っぽになりました。




職人さん、パイプを1本1本クリーニング中!パイプは錫と鉛の合金、皆さんご存知のハンダとほぼ同じなので、金属とは言えとても柔らかいので慎重に作業します。




パイプを乗せる台(パイプボード)をひっくり返しました。風を通す穴が見えます。




白い長板がスライダー、この上に思いパイプボードがずっしりと乗っかります。

ここでちょっと解説。
上の写真で縦に走っているワイヤーのような線(鍵盤数と同じ本数)は、鍵盤と弁を繋ぐアクションです。鍵盤を押すと梃子(てこ)を介してワイヤーが引っ張られ下側にある弁を開け、風が流れる仕組みです。でも、いくら鍵盤を押しても、風が流れる各音色の穴が一致しないと音は出ません。写真に縦長の白い長板の5枚のスライダーが見えますね(5音色分)。このスライダーは下と上の分厚い板に挟まれています。これらの上下の板とスライダーは全く同じ位置に穴が開けられています。もうお分かりですね。これら上中下3か所の穴が一致すれば風の通り道が出来ます。手元にあるレバーを操作するとスライダーだけが左右に動いて、穴を一斉に一致させたり閉じたりできるのです。

パイプや各パーツのクリーニングや補修が終わると、いよいよ作業も終盤です。




パイプの音を整える整音の作業中、一番神経を使う作業です。パイプの真ん中あたりに横長の穴が開いていますね。ここに下からの風が当たり、パイプ内部と外部に風が分かれ、空気の波が出来て音が出ます。リコーダーの原理と同じです。パイプの長さが長いほど音は低くなります。




パイプを1本1本丁寧に戻します。パイプはとても柔らかいので気を使います。




最後の作業、もちろん調律です。

【ポジティフオルガンの仕様】
製作:ベッケラート社(独)
ストップ:5列(5音色)
パイプ:280本(5列x56鍵)
郡山市民文化センター所蔵

皆さん、いかがでしたか。普段は見られないオルガン内部。パイプオルガンは規模もデザインも様々、こんなに小さくても立派なパイプオルガンです。興味を持っていただけたら嬉しいです。

オルガンビルダー 西岡誠一



オルガン演奏法(教本)

オルガンに興味があるんだけど、何から始めてよいのか分からないという声をたまに聞きます。例えばピアノはある程度弾けて楽譜も読めるけど、オルガンの楽譜は見たことがないとか、足鍵盤は難しそうとか、色々と不安はあるでしょう。

近くにオルガン教室があれば、とりあえず行って聞いてみることもできますが、その前に何か手っ取り早くオルガンの世界を覗いてみたいという方にお勧めなのが、カワイ出版の『オルガン演奏法』という教本です。オルガンの基礎練習から始まって、オルガンに関する基本的な知識、手鍵盤だけで弾ける曲から足鍵盤を使う曲まで、ざっくりとオルガンの世界を概観できます。有名なオルガン曲の楽譜もいくつか載っていますので、ちょっと遊んでみるのに最適です。





賛美歌の楽譜

私はクリスチャンではないのですが、先日初めて礼拝に出席する機会がありました。そこで渡された讃美歌の曲集で新しい発見がありました。その日歌った曲は、楽譜の冒頭に拍子記号が書かれていなかったのです。曲は4拍子で始まりますが、途中でちょくちょく3拍子の小節が出てきます。しかもここにも臨時の拍子記号は無く、いきなり3拍子になるのです。最初は「え~?」と思いましたが、慣れてくると「ああ、そういうものなんだな」と思えてきました。この方が変に頭で考えずに自然に歌えるのかもしれません。

歌が生まれるときというのは、そもそも何拍子なんて考えてなくて、きっちり収まらないフレーズがあっても別に構わないわけです。それを楽譜にするときに分かりやすく拍子記号を入れているだけで、歌自体は最初から自然に流れていくものなんですね。そういえば、私の高校の校歌は3拍子の中に2拍子がちょくちょく放り込まれていたことを思い出しました。


貸し出し用チャーチオルガンあります。

カワイでは、コンサートやイベントへのチャーチオルガンの貸し出し(有料)を行っています。貸し出すオルガンは、ヨハネスのSweelinck 25(2段手鍵盤、47ストップ)です。お問い合わせはお近くのカワイ直営店まで、または「お問い合わせフォーム」に希望日時と場所をご記入の上お送りください。


(この写真の足鍵盤はフラット型ですが、実際に貸し出すオルガンの足鍵盤は凹型です。)

ついでに宣伝しちゃいましょう。直近でこのオルガンを使うコンサートのご案内です。

堺フロイデ合唱団 モーツァルト レクイエム
日時:2019年8月18日(日)15:00~
会場:フェニーチェSACAY
入場料:無料

http://www.artline23.com/sakaifreude/pages/p3.html


パイプオルガンを弾いてきました!

浜松市主催の「パイプオルガンにふれてみよう!」というイベントに参加して、初めて本物のパイプオルガンを演奏しました。普段は仕事でチャーチオルガンを扱っていますが、その原点であるパイプオルガンを自ら体験することが出来ました。

小学生から大人まで様々な年代の人が、一人5分の持ち時間の中で講師の先生のアドバイスを受けながら実際にパイプオルガンを演奏しました。一般の人にはなかなか触れる機会がないので、このようなイベントは有難いですね。

全国各地のパイプオルガンを所有している自治体では、このようなオルガンに触れることが出来る企画を実施しているところがあります。皆さんの近くでも同様のイベントがあれば、是非参加されてみては如何でしょうか。


志村拓生先生インタビュー⑥(最終回)



―オルガニストやオルガン愛好家・関係者たちに何かメッセージはありますか?

教会オルガニストほど幸せな仕事はないと思います。ピアニストが演奏会を開くとしたら年に1回あるかないか、教会のオルガニストだったら、もしその教会にオルガニストが一人なら毎週毎週、本番がある。そのために周到な準備が必要で、とにかく大変な仕事です。ピアノをやっていて指が動くからオルガンが弾けるというほど簡単な楽器ではない。

そういう意味でオルガニストは大きな特権を与えられている仕事といえます。その日のその礼拝は、いつも1回限りであり、これはとても大事なことで、その意味で教会オルガニストは日々研鑽を積まないといけません。教会によって礼拝の人数・状況、やり方が違ってくるから、昔みたいにピアノが弾ければ、誰でも、その職分を果たせるという時代ではなくなっています。

それから、教会に関わっていないオルガニストも、コンサートなどの目的のために研鑽を積んで欲しいと思いますし、自宅のオルガンで練習を積むことで、公共ホールの大きいオルガンを弾くことが難しくなくなります。

―私の後輩のオルガニスト達が自宅でレッスンし、その発表会として、例えば川口リリアとか県民ホールなどのコンサートホールを使っている。

今、オルガンを発表する場所が、教会だけではなく公共ホールにも広がっています。大ホールじゃなくても、オルガンが設置されている手頃な中規模ホールがあります。そういうところで、オルガン音楽の魅力を広めてもらいたいと思います。

―本当にその通りですね。ここまでたくさんの貴重なお話を伺いましたが、このインタビューの最後にあたり、「これだけは言っておきたい!」一言をお願いします。

最近、私が楽しみにしていることの一つに、ヨーロッパで活躍した若いオルガニストが日本に帰って来ている。しかしながら、日本の教会がそういう人たちを受け入れていないことが残念でならないし、彼らの活躍の場が少ない。そんな中で、各ホールでのお昼のコンサートが盛んになって来ているので、こういった場で、オルガンの魅力を伝える機会を増やして欲しいと思います。

―日本の多くの若手が国際コンクールで優勝していますよね。でも帰って来て活躍の場がない。

やっぱり、基本的にオルガンは教会の楽器。だけれど、残念ながら日本の教会は、信者にならないとオルガニストたちを受け入れない。彼らによって豊かなオルガン音楽が与えられるのに・・・。また逆に、勉強してきた若い人たちは、日本の教会音楽に何が合うのかを考えて欲しい。習ったことをそのまま出してしまうことはとても危険ですからね。私の願いとして、教会はもっと若い人たちを受け入れて欲しい。教会が寛容な心を持って受け入れてくれたら、私としてはとても嬉しいことです。

―本日はお忙しいところ貴重なお時間を頂きまして、ありがとうございました。


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