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チャーチオルガンスタッフブログ

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オルガンの強弱表現

パイプオルガンは一定の風圧がかかっています。このため、パイプから出る音の音量を変化させることが出来ません。しかし、スウェル鍵盤(2段鍵盤の場合、通常上鍵盤になる)に属するパイプ群は、全て箱の中に収められています。この箱の前面に設けられた格子状の扉を、足元のペダルを操作して開閉させ、音量を変化させることが出来ます。この音量変化は単純で直線的なものではなく、カーブを描くような独特の音量・音質の変化も感じ取れます。



このパイプオルガン独特の機能はチャーチオルガンでも採用されています。これを操作する足元ペダルはエクスプレッションペダルと呼ばれ、パイプオルガンの重要な一機能となっています。更にチャーチオルガンでは、エクスプレッションペダルの効果がオルガン全体に及ぶように機能を切り替えることができます。パイプオルガンではあり得ないことですが、ポピュラーオルガンに慣れ親しんだ人にはこの方がしっくりくる場合があります。

このスウェル鍵盤の扉を開閉操作する機能は別として、通常パイプオルガン全体で強弱を表現したいときは、使用するストップ数の増減で対応します。この増減をあらかじめ決められた順番(オルガンにもよりますが約20段階)で徐々に変化させることの出来るペダルをクレッシェンドペダルと呼び、通常、エクスプレッションペダルの右隣に配置されており、チャーチオルガンで足元ペダルが2個以上付いているモデルは、これに相当します。



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